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♪受け取り上手自分自身を癒すという事~
◆受け取る◆

平 準司

”依存”のお話から始まったこのシリーズも今回で終わりです。
自立の次のステージは”相互依存”のステージと言って、”受け取る”というステージです。

『”受け取る”って何やの? 何かもらったらええの?』

そうなんです。もらえばいいんですが、わかりやすいように具体的な例をあげましょう。

例えば、もし女性の皆さんが、彼にこう言われたとしたらどんな感じがしますか?

『君のために6ヶ月の給料をすべてつぎ込んで、カップラーメンと水だけで僕が生き残った結晶のこの指輪、受けっとってくれよ』

そう言われたら、どんな感じがしますか?

多くの女性は

『そんな、悪いわ、それは受け取れないわ。でも、いいの? 本当に? ごめんね』

と言ってもらうんです。 でも彼はそんな顔や態度が欲しくて働いたのでしょうか? 違いますよね。

『えー! すっごーい! わたしこれがほしかったの! ありがとう』

というのが欲しくて、6ヶ月それだけを見ながら働いたんですよね。 にもかかわらず私たちときたら”悪くない、本当に? いいよ、いいよ、いいよ、受け取れないわよ”という事をします。
じゃ、この指輪はどこに持ってい行ったらいいんでしょう? 私たち全員こういう事をやっていませんか?

自立は受け取れないんです。でも、ここで”受け取る”という事を学び始めた時に、人生は変わってきます。
なぜかと言うと、私たちは自立のステージで、頑張って、頑張っています。なぜなら、私たちの深い部分で自分には
『愛される価値がない』
と思っているからです。だから”何かをしないと愛される価値はないんだ” と思っています。
これは私たちの心の奥にずっと持っているものです。これは両親と子供の関係の中で、私たちの子供時代にできた痛みなんです。まるで両親に言っているように、愛している人にこう言います。

『私は愛される価値がある? 私はこの家の子供で迷惑をかけていない? あなたにとって私は自慢の子供ですか? 私は愛される価値があるの? 私は本当にみんなのお邪魔じゃないの? 生まれてきて迷惑じゃなかったですか?』

だから愛する人にとって自分が迷惑だと思った時に、私たちは去っていくのが答えだと思います。そして自分の中に無価値感がある時は、私たちは本当に忙しくして何かをやろうと思います。
でも、私たちがすべてを手放す事ができたら、自分自身を愛する事ができた時に初めて受け取ることができます。
『受けとっていいんだ』
と思えます。

私たちは”愛されている”と感じられなくなっています。
『何かしなきゃいけない』
『何かしないと愛されない』
そう思っています。でも、愛されるために、頑張って、頑張って、無理をして、犠牲をして働くのと、本当に自分が愛する人のために何かを与えたいと思って働くのは全然パワーが違います。
”いやだなー”と思って仕事をするのではなく、本当に生き生きとして仕事をしている時には、皆さんの仕事の効率が違います。

こういう経験ないですか?

『あれもせな、これもせな、あれも、これも・・・。あぁー何にもできなない』

気ばかり焦っている。一杯あります。 それよりも、小さな子供がファミコンをしている時にどうしてあんなに上手にのめり込むようにできるのでしょうか? 楽しんでいる要素があるからです。そこでは、無価値感がないからです。

”自分の感情を癒して幸せになる” これが一番大切です。
なぜなら、皆さんが幸せな時にだけ、人に幸せを与える事ができるからです。
例えば、もし皆さんが自分の幸せよりも、他人の幸せを求めるならば、そしてそれに貢献しようとするならば、皆さんが愛する人は皆さんと同じように犠牲を覚えますよ。

例えば、皆さんが子供を愛して、愛して、愛して、そして今度は、子供が両親に何かをしようとした時に、
『私たちはいいから』
と皆さんが子供に言ったとしたら、子供たちは
『これが愛というものだ』
と思います。そして、こういった子供は自分が愛する人に同じく犠牲をします。

愛情というのは”与えて受けとって、与えて受けとって”じゃないと、皆さんが愛する人から与えて、与えて、与えて、与えてもらって、その人が決して皆さんからの好意を受け取らなかったとしたら皆さんはきっと
『私は彼の迷惑になっている』
『私は彼女の迷惑になっている』
と思うでしょう。そしてそこではこの関係はうまく行きません。

皆さんが本当に幸せになった時に初めて相手に一番大きな贈り物を与えることができます。 皆さんのご両親は皆さんのために犠牲をしたかもしれません。なぜ犠牲をしたのでしょう。皆さんに幸せになって欲しいからではありませんか?
にもかかわらず、皆さんが受け取らなかったら、両親のしてきた事はまったく無意味になると思いませんか?

オリックスの一郎のお父さんはいつもグリーンスタジアムに行ってます。一郎のお父さんはきっとプロ野球の選手になりたかったのでしょう。でも、自分の息子がプロ野球の選手になって活躍するのを見た時に、本当にまるで自分がなったように嬉しいと思いませんか?

皆さんが幸せになる事は家族に対する贈り物なんです。 やけどの女の子が幸せになった時に初めてお母さんを救う事ができたように、皆さんがまず幸せになって下さい。

今日、皆さんが本当に幸せになって、有名人になったと思って下さい。何か皆さんの書いた本がベストセラーになったりとか、皆さんの歌う歌が大ヒットして記念パーティーが開催されていると思って下さい。皆さんの事業が大きくなって、社長になったと思って下さい。そして、すべての賞賛の中で皆さんが拍手を受けてると思って下さい。そして皆さんはこう言います。

『今日、皆さんにご紹介したい人がいます。それは私の両親です。私の妻です。私の家族です』

そして、その中に皆さんが家族を、皆さんの愛する人を迎え入れて、皆さんと同じだけの拍手をもらう。こういう事が皆さんが本当にしたい事ではありませんか?

『この家族がいたから、この愛があったから、私はここまでなれた』

それが皆さんのリーダー・シップです。受け取る事です。特に日本人は下手です。 これを皆さんが学ばれる事です。それをどう使おうと結構です。男女関係でもう一度ロマンスを取り戻す、仕事に魅力を感じる。どのように使って頂いても結構です。 でも鍵はたった1つ、自分の心を癒す事です。愛される価値があるという事を思い出す事、それで皆さんの尊い人生を本当によりよく癒していく事です。


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