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ものを『捨てる』心理とは?

こんにちは。中野知枝です。今日は私が最近読んだ本のお話をしますね。

私は元来、本を読むのが好きなんですが、近頃は一向に読めていなくて・・。
この間本屋さんに久しぶりに寄った時、「うう~・・ほ,本が読みたい・・!」とむくむくと読書魂が湧き上がってきてしまい、何冊か買ってしまいました。
その中でも、店頭で見つけて私の興味を引いて買ってしまったのが「捨てる技術」という本。
なぜ、これに興味を持ったのか?というと、私、すぐ新しいものを買いたがる癖があるんですよね。でも、その割には使えるものはきちんと利用できていないし、いらないものを取っておく、といった、感じです。
いわゆる「きれいな包装紙をとっておいて後で何かに使える」と考えるタイプかな?
何回も引っ越しをしていながら、使えていないものはやっぱり沢山あるんですよね。

で、この本の中でおもしろいのが、いろんな「捨てられないもの」に対して、それぞれ特有の心理が働いている、ということです。
たとえば、「いつかこれは使うだろうからとっておこう」と思う心理について。
「いつか使うかも」 と、貰った時点では使わないけど、そのうちに使う時がくるだろう、と思って戸棚にしまったり、押入れに入れてしまうことってありますよね。
よく結婚式での引き出物でもらう「〇〇の食器5点セット」等。
私も一人暮ししているのに 「そのうち結婚したら使うだろう。それまで置いておこう」としまい続けて、もう何年も過ぎてしまいました(笑)
それとか、昔買った服でちょっと気に入っていたものがあったりして、でもそれは今ではサイズが合わなくなってしまい、今は着られない。でも、『そのうちちょっと痩せたら着れるようになるかも』(私の願望もはいってます・・)と信じて(?)しまっておくんです。しかし、これも未だに実現した事がありません(悲)

で、これらの「いつか」というのは、『もったいない』と考える事の別バージョンらしいです。
まだ使えるから、捨てるのは『もったいない』。もったいないから捨てたくない。とっておくから『いつか』使う事を期待してしまう。
でも、その「いつか」が決まっているわけでもないし、あてがあるわけでもないんですよね。いずれ使うと「あて」がものには、それを取っておく意味があるし、それに「いつか使う」などとは思わないんです。2年後に使う当てがあるものに対して、『いつか』という言葉は使いませんね。
「いつか」というのは期待があるようなものです。

これって、ものに限らず、私達の心にも当てはまるんですよね。
「いつかそのうち結婚するだろう」とか、「いつか仕事が見つかるだろう」って。
でも、この「いつか」っていうのは決まっていないんですよね。いつか・・と思っている限り、1年後、10年後、になってしまう。
お姫様が「いつか王子様が白馬に乗って迎えに来てくれる」と信じてしまう話、ありますよね。
お城の塔の最上にこもっていながら、日の目に当たることなく、迎えに来てくれるのを夢見てしまうお話です。でも、これも自分を人目の当たらない所に隠してしまったら、その王子様ですらどこにいるのかわからなくて探しようもない。
結局お姫様は『夢見る夢子ちゃん』で終ってしまいます。

で、話はそれちゃいましたが、この「いつか」の封印を解く最強の呪文は、
"3年使わないものはいらないもの"と決めることらしいです。3年に限らず、それぞれ個人で基準を決めたらいいと思います。(まあここでは3年と書いておきますが)
3年間、目に触れていたにも関わらず、使う事のなかったもの(さっきの洋服や引き出物の食器、日用品など)今のままでは これからも使う事はないんですよね。
現に今、使っていないから。
これが3年だろうが10年だろうが、「これ、私には要らないな」と気付けば、誰かに譲ってあげたり、リサイクルにまわす、など、その処理の方法が見えてきますね。もちろん、粗大ゴミにでも出せます。それか、今使っている物を捨てて、これを新しく使い始める事もできますしね。

で、さっきのお姫様の話ですが、3年待って王子様が現れなかったら、お城を出て、町に出て、王子様でなくても自分で気に入るような人を見つけたらいいんですよね。これもお姫様がどう決断するか、なんでしょう。このままか、外に出るか。
「いつか迎えに来てくれる」と思っている限り、お姫様は年を取るだけ・・、誰も来ることはない。
でもいったん外に出ることを決めると、優しい村人の心に打たれて結婚を決めるかもしれないし、ひょっとしたら村人に変相した王子様に出会えるかもしれない。
現状打破するには、この『決める』というのはとても重要なポイントになりますね。

近頃の私はこの『決める』というのがテーマになっているんですよ。この本を読んでいくうちに
「うわ・・私のテーマを書いてくれている」って思ったくらいです。

でもつくづく感じるのは『決めるって難しい』ってこと。
ものを捨てる事もそうですが、自分の心のあり方でも言えるんです。
でも、このままではずっと何も変わらないし、本当にそれで良くなれるのかな?とか疑い深い自分がでてきます。
でも、究極の選択で、良くなりたいか,なりたくないか?って自分に問いてみると、『良くなりたい』って願っている自分がやっぱり強いんですよ。
今の自分より、もっといい自分、素敵になる自分が欲しいって。
それならまず、変わることを決めよう、ってやり始めました。
まだまだ発展途上ですが、どんな自分が生まれてくるのか、これからが楽・し・み!

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