強く生きるってどんな事? | |
これまでに人間関係でトラブルが起きるたびに、人の強さと弱さについて考えてきましたが、未だに答えの出ないままです。
度重なる失敗に、私は無意識のうちに自分の弱さを人に見せずに生きることを覚えてしまったようです。 友人に、相談したところ、それは自分を守っているからだと的を得た指摘をされました。 しかし、普段からいつも愚痴や弱音をいっていると周りにいる人たちもいい気持ちにはなりませんよね。 強く生きることって一体どういうことを言うのでしょうか。 どんなに転んでも前向きに生きていくということですか。 迷いや恐れに打ち勝つこころを持つことですか。 私の解釈する人の強さとは、祈りや覚悟に似たもののような気がします。でも一人では生きていけないことも知っています。この矛盾する2つの言葉がこれから先の私に大きな影響を与えていくような気がします。是非、意見を聞かせてください。お願いします。 |
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アリーさん 21歳 女性 |
カウンセラー: 根本裕幸(退会) |
アリーさん、相談ありがとう。カウンセラーの根本です。 今は大きな哲学的な壁にぶつかっているみたいですね。 僕もよく強さについては考えましたし、悩んだこともあります。 心理学がその理解に手を貸してくれたこともあります。 :強く生きることって一体どういうことを言うのでしょうか。どんなに転んでも前向きに生きていくということですか。 人は人生の中で何度も何度も壁にぶつかったり、傷ついたり、転んだり、痛みを経験します。そして、多くの人は「強さ」としてそれをいかに平気な顔してやりすごすか?を考えているような気がします。でも、癒しを経験した一人として、また、カウンセラーとして僕の見方は違います。 今の僕にとって強く生きるということは「弱い自分をも受け入れられる強さ」を意味します。 「人に弱みを見せてはいけない」と思ってる人は多いですね。アリーさんもそんな思いを持ってらっしゃるのかもしれません。それはなぜなのでしょうか?なぜ、人に弱みを見せてはいけないのでしょうか? その答えの多くは「人に嫌われる」「捨てられる」「見下される」「惨めな感じがする」「あてにされなくなる」といったものです。 これは大雑把に言えば【無価値感】と呼ばれる感情です。 そして、僕はそういう答えをもらったとき必ず聴くことがあるんです。「人に嫌われるのがなぜ嫌なのでしょう?」と。 「寂しいから」「惨めだから」「生きていけないから」・・・最後にはたいてい「私は弱いから」というニュアンスに行き着きます。 だから「人に弱みを見せてはいけない」の裏に何があるのかというと、【恐れ】があるわけです。その恐れを感じないために、弱みを隠し、強がって生きているような気がします。 いまだに僕もそういう部分は強いんです。カウンセラーなんてことをしてると、そうそう弱みを見せられない!と思ってしまったり、どんな感情にも飄々と向き合わなければならないと思ってしまいます。そんなときは必ず強がってみたり、高圧的になったり、力を使ったりして隠そうとしたりしてしまいます。そんな自分を見るたびに「まだ僕は弱いんだなあ」と思うんです。まだまだ成長の余地がたっぷりあると。 本当の強さというのは、弱い自分にOKを出せる、弱い自分を人に助けさせることができる、弱い自分を受け止めることができること、だと思っています。 :私の解釈する人の強さとは、祈りや覚悟に似たもののような気がします。 思わずアリーさんはセラピストかヒーラー?って思ってしまいました。 僕もこのアリーさんの意見には同意します。祈りがあるとき、弱い自分を神や仏や誰かに助けさせようという意思があるときだと思います。 覚悟があるとき、弱さを乗り越えていこうとする強さを感じます。 ::でも一人では生きていけないことも知っています。 おっしゃるとおりです。なぜ一人で生きていけないのかご存知でしょうか?それは確かに弱さがあるからかもしれません。助け合いを必要としていることも確かです。 でも、本当のところそれは弱いから助けてもらうのではないんです。 自分ひとりでは限界がある。それは自分ひとりで見える範囲は限られているからです。二人の方が視野が広がり、見えない部分をサポートし合えるからだと思っています。 もっと深いところの話をすれば、なぜ一人では生きていけないか?というと、僕たちは常に誰かを愛したがっているからです。心から愛せる人が出てきたときに僕たちは幸せを感じることができます。 もっと愛したいと思ったとき、もっと成長したいなあ、と思えます。 傷があって、痛みがあって、誰も愛したくないときは誰にでもあるでしょう?でもそれは痛みからくるエゴの声ですよね。本当は誰か、心から愛し合える人が欲しい、とみんな思っていると僕は考えています。 それは何よりも僕がそうだからかもしれませんが。 何かアリーさんのヒントになれば幸いです |
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