同じパターンの恋を重ねどんどん孤独になってしまう | |
こんにちは。いつもなるほどと思いながら拝見させてもらっています。 私は今片想いの相手がいます。その人にはつきあって3年目になる彼女がいてよく「別れたい」と口にはしますが実際には別れる気はないそうです。 私は過去のトラウマからなかなか他人に対して心を開けません。おまけにプライドが高く、負けん気が強いので、いつもつよがってしまうんです。 でも実際にはとても寂しがり屋で、この人がそばに居てくれる・・・という、つながり・安心感がほしくて、甘えられる存在、としての彼氏がほしいのですが、ずっと彼が出来ないばかりか好きになる人はみんな彼女がいるんです。 今、片想い中の人は仕事が忙しいにも関わらず、私のことを気遣ってくれるし、私は彼の前でなら素直にもなれます。 正直な話、私の事を大切に思ってくれていることも感じるんです。そして以前好きだった人もそうでした。 私の事を知る女友達は口を揃えて「不倫に走るタイプだ」と言います。 10代の頃は私もその発言に対して否定する事はできましたが、年齢が上がるに連れて、それを否定する自信がなくなってきました。 前の失恋の時は好きな人に対しての執着も強く、すがりつくような思いでした。 ただ今は好きな彼を手放したくない、できるならば彼とつきあって自分の心の中の穴を埋めて欲しい、という気持ちは正直なところではありますが、それよりもこのまま同じパターンの恋を重ねる事で、どんどん孤独な気持ちになってしまう事の方がつらいです。 現在、他にも人間関係の事などでストレスがたまり鬱的な無気力感に襲われる事がしばしばあります。カウンセリング等を受けて自分を変えたいとも思うのですが、自分でもどうしたらいいのかわかりません。 あいまいなままで解答しにくいかもしれませんが私はどうしたらいいのでしょうか。 |
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きゃみさん 21歳 女性 |
カウンセラー: 源河はるみ(退会) |
きゃみさん、ご相談くださってありがとうございます。お返事させていただきます、源河と申します。 自分の恋愛パターンと、そこで感じるたくさんの感情との間で、とっても葛藤されているような感じなんですね。 うまくはいかない、と薄々感じていながらも、どこにも持って行き場のないような、寂しさや好きな彼に募る想い・・・苦しくて苦しくて、でもいつまで経っても満たされることはなくて・・・ これがパターンなんだ、と気付いていなければ、お友達が言うように「不倫に走るタイプ」、たしかにそうなってしまいかねません。 でも、きゃみさんはラッキーですよ。このことに気付かれているんですから。 自分自身の心が持っているパターンに気付く、というのは、その問題の半分は解決されている、ということです。 「こうすればいいとは、わかっているんだけどなぁ」 「わかってるけど、どうすればいいの?」 私たちはよく、こんな状態に陥りますが、”こんなパターンを持っている”と気付いた後は、そのパターンを”変えていく”だけでいいんです。 「だから、どうすれば変えられるのかがわからないのよ」 そう思いますよね。では、きゃみさんのパターンを変えていくために、 その織物の縦糸と横糸になっている、『感情』と『観念(物事の見方・考え方・捉え方)』を見つめてみましょう。 まず最初に、気付いて頂きたいのは、”成功しにくい相手を選んで好きになってしまっている”ということです。 それが、きゃみさんにとっては、”彼女のいる彼”なんですね。 わざとでないことは百も承知です。 でも、「なぜか」そうなってしまう・・・ これは、心の意識していないところに、”好きな人とうまくいってしまったら困ってしまう”部分が、隠れているからなんです。 それが、パターンの横糸になっている『感情』です。 もし、「彼女のいないフリーの彼氏」とめでたくうまくいってしまったら、一体、きゃみさんのどんな思いや気持ちが困ってしまうんでしょう? 逆に見てみましょうね。 「彼女のいる彼が、彼女と別れてきゃみさんとつきあうことになったら」・・・? 最初は、うまくいくでしょう。 きゃみさんの望みである、安心感があって甘えられる存在、としての彼が手に入って、万々歳です。 でも、心をなかなか開く事が出来ない・・・プライドが高く、負けん気が強くて、強がってしまう・・・こんな側面が、彼を得た事でなくなるわけではありませんよね。 そういった、きゃみさんの強がってしまう部分が、やがては、その彼との間で、すれ違いや誤解を招いてしまうことになってきます。 きゃみさんの望みは、ただ自分のことを本当に大切に思ってくれる、そんな彼に甘えたいだけなのに、現実は、私たちの心や内面にとても正直なので、今と同じように、「甘えたいのに、甘えられない」という状況になってしまいます。 これでは、本末転倒ですよね。 ここまでは、なにも言われなくても簡単に想像がつくことと思います。 大切なのはここから。「彼女のいる彼」を手に入れるだけでは、うまくいかないことはわかりました。 では、どうすればいいんでしょう? 答えは簡単です。「彼女」の要素を、自分に受け入れることです。 どういうことかというと、別れる気もないのに、「別れる」と口にする彼・・・きっと不満や、彼女には直接言えない気持ちが、あるんでしょうね。 そして、そんな状態から少し息をつきたくて、きゃみさんのように、純粋に好意を持ってくれる女の子に、グチをこぼすのかもしれません。 もしも、です。自分が、そんなグチをこぼされる当の「彼女」なら、どんな気持ちがしますか? ここに、「彼女のいないフリーの彼氏」とめでたくうまくと、困ってしまう感情があります。 単純に嫌ですよね。まるで自分の悪口を影で言われているようで。 もしそのことを知ったなら、彼に対する不信感は募る一方ではないでしょうか。 そして負けん気が強いきゃみさんは、そこでも、自分が彼に対して”十分な魅力のない女”ではないような感じがしながらも、彼をついつい責めてしまうかもしれません。そして、寂しさは増すばかり・・・ 悪循環ですよね。 実は、この男性に対する不信感が、すでにきゃみさんの心の中には隠れています。 そして、まるで陰に隠れて、きゃみさんの気持ちを操るように、無意識に「彼女のいる彼」を好きにさせて、”疑い深さ”や”自信のなさ”、”寂しさ”を、『感じない』ように、仕向けているんです。 正確には、そういった自分のネガティブなところを直視して、乗り越えていく事で”素敵な女性”になることに抵抗している、という感じです。 彼が100%、自分のことだけを見てくれて、大切にしてくれる、そして他の誰にもグチのひとつもこぼさない、そうさせる彼女になるためには、 どれぐらいの魅力が必要でしょうね? 考えるだけでも、嫌になってしまいませんか? これは、私たちが大人になってくる過程で、誰もが感じる気持ちでもあります。 「私は、女性(男性)として不十分なんじゃないか・・・」 この自信のなさが、私たちの心が大人になっていくことに、抵抗感を感じさせ、”子供の自分”にしがみつかせてしまいます。 子供の頃、愛情を感じるときというのは、親から全面的に面倒をみてもらって、愛されていた頃でした。そして、私たち女性から見た、最初に出会う男性、「お父さん」に恋をするんです。 記憶にはなくても、そう感じていた時期が誰にもあります。 甘えさせてくれて、安心感があって、自分を大切にしてくれる。そして、そんな男性になら、素直になれるし、大切に思ってくれていることも感じられる。 きゃみさんが、自分の父親から、そんな風に愛されていたかどうかはわかりませんが、実の父親、というよりは、そんな心の中の”理想の父親像”に、大人の女性になることへの自信のなさから、しがみついてしまうんです。 「愛されるんじゃなくて、自分が愛さなきゃいけないの?」「いやだぁ、愛してくれなきゃいやだぁ」という風に。 でも、これはあくまで”理想像”、最初にお伝えしたように、彼女のいる彼を手に入れたとしても、現実の男性は、そんなに完璧ではありませんよね。 必ず不満や、足らないところが見えてきます。 『男性は、自分の望む事を満たしてくれる、そんな存在、でも、本当のところはどうなんだか疑わしい』+『私は、まだまだ大人の女性としては不十分、自信がない』=『私は愛されないかもしれない・・・』 これが、きゃみさんのパターンの縦糸である『観念』かもしれません。 そして、子供だったきゃみさんにとっての恋敵、「お母さん」に対する見方も影響しています。 私たちは、女性としてのお手本を母親に見ます。 でも、子供にとっての母親は、何でも出来て、それに大好きな父親をモノにしている・・・ 一方、子供で愛されるだけの自分が、なんだか不十分に感じてしまう・・・ 自信をもてなくても、不思議じゃありませんよね。 でも、きゃみさんは、もう子供ではありません。 ひとりの大人の女性として、素敵なパートナーを手に入れることはできるんです。 まずは、その孤独感がいつ頃からあったのかを、少し見つめてみましょう。 そして、寂しさを感じていたのが子供の頃からなら、十分に安心感をくれなかった、お父様あるいはお母様を許してあげてください。 完璧な親は、この世にはいません。それでも精一杯愛してくれたことを思い出そうとしてみてください。 私たちは、子供の自分にしがみついてしまうと、子供の頃、求めても得られなかったものを、自分自身で手に入れていく、そして愛する人に与えていく大人になることが、難しく感じてしまいます。 そして、「誰も私を愛してくれない・・・」と怒ってしまった状態のままになってしまうんです。 怒っていると、あまり人に近づきたいとも、近づいてこられたいとも思いませんよね。 これが、対人関係がうまくいかない原因のひとつになっているんです。 それでも、心の中に渦巻く感情を抱えたまま我慢していると、まるで今にも爆発しそうな爆弾を抱えているような状態になって、ヘトヘトに疲れきってしまいます。 きゃみさんが、今心の中で感じていることに、耳を傾けてみましょう。 そして、我慢している感情があったら、カウンセリングなどを使って、出していきましょう。 横糸である『感情』を感じて処理していくことができれば、縦糸である『観念』も書換えていく事ができます。 そのために、まずは目標をもってみてください。 ”素敵な大人の女性になりたい”と。 きゃみさんなら、きっとなれますよ。 |
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