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質問彼を助けてあげたいけど私自身も辛くなる
つきあって8年の私の彼は今、仕事が全く手につかなくて悩んでいます。
技術系の会社に就職して3年目ですが、就職した当時というのは新卒者の中でも優秀だと言われ、彼的にも希望を持って入社したのですが、年数を負うごとに周囲の天性の才能を持った同僚たちと自分を比べるようになり、今では「どうせ俺には才能がない。こんな能力のないやつを雇った会社は大損だ。俺みたいな奴がリストラされないなんておかしい。」とまで言うようになってしまいました。
そうは言っても「会社に行けばやらなければいけない事は山ほどあり、会社を休めばそれだけ評価が下がってしまうので休めない」と言います。
月曜日になれば会社が始まるわけで、毎週末仕事のことが気になり、週末も心休まる暇はありません。
日曜日は決まって、仕事しなければいけないからと、仕事の為に時間をとっているのですが、結局やる気が起きなくて月曜日の明け方近くまで全く手につかず、寝不足状態で会社に行くという日々が続いています。
そして、ほぼ毎晩彼は「消えたい。死にたい。」と私に訴えてきます。

私たちは付き合いが長く、(一度彼の愚痴に耐えられなくなって私から別れを告げた期間がありましたが)お互いの育った環境や感じていること、何でも話してきているつもりです。
でも、彼の心のつらさや苦しい気持ちを理解しようと思ったところで、私にできることには限界があり、私自身の人生について考えても、この先今の状態ような彼のことをずっと支えてあげられるかどうか不安です。
現に、彼の話を聞いているうちに私自身も精神的に疲れてきて、仕事に対してやる気を失いかけてます。
私が例え、ありのままの彼でいいんだと心をこめて言ったところで、彼は典型的な理系人間で、何でも理論で片付けようとします。
資本主義社会の現代では、弱いものは排除されていくということをかたくなに言いつづけます。まるで、それを悟ってしまったかのように。。。
また彼は、家族との仲も余り良くなく、いい加減な宗教で幼い頃の自分をあやつった母親、そしてその母親といつも喧嘩している父親に対して深い恨みを持っています。
話し合おうとした事もあるようなのですが、変な宗教地味たことばかり言って、まともにとりあってくれないと、今では完全にあきらめてしまっています。

私は彼の素直さや正直さが好きで、二人で幸せになりたい、力になりたいと強く思うのですが、何とかしてあげたい気持ちが強くなればなるほど、私自身も辛くなってきます。
余り深く考えず流していた時期もありましたが、最近は彼の様子がさらにひどくなっているな気がするのでほっとけません。
何とか彼を暗闇から救ってあげたいのですが、私にできることは一体何なのでしょうか。
彼はこのままでは本当に体も壊して精神的にさらに破綻してしまいそうです。。。お力添えをいただけたら幸いです。
ピアノさん 26歳 女性

回答 カウンセラー: 根本裕幸(退会)
ピアノさん、ご相談ありがとうございます。根本と申します。

ピアノさんはとても深い愛情を持った方のようですね。
彼のことを本当に理解し、助けたい、という気持ちで一杯のようですね。

でも、そのことでピアノさんがあまりに頑張りすぎてしまったとしたら、共倒れしてしまったり、ピアノさんの方が倒れてしまったり、本末転倒になってしまうと思うんです。
もちろん、それでご相談いただいたわけで、蛇足かもしれませんけど、もう一度、ご認識いただけたらなって思います。

彼はとても自分に厳しい方のようですね。
そして、自分に鞭打つことを当然のように思っているような感じがします。彼自身、3年目にして自信を失ってしまったような感じもありますが、心の中には常に不安や恐れ、自信の無さを感じて強がっているような部分もあるのかもしれません。
人との競争を恐れ、烙印を押されることを恐れ、絶望し、明るい未来が全然見えないような感じもします。

そんな彼によりそうピアノさんとしては、本当に苦しく、しんどい思いをすることも多いんじゃないかな。
それを愛情で何とか支えているような感じもありますね。

ピアノさんのお話を読んで、何となく昔の僕自身を思い起こしました。
僕も理系人間で、理性や理論が全てと思っていた時代がありました。
理屈で全てを通そうとしましたし、理屈が通っていればそれで良い、みたいな感じでしたね。
それゆえ、恋愛では良く彼女を困らせていました。
優しさはあるんだけど、冷たくもあり、私の気持ちを全然理解してくれない、と。
当時の僕は感情というものは理性でコントロールすべきもの、と思っていて、気持ちを大切にしようとする彼女の態度も本当は分かっていなかったようです。
その彼女に振られたお陰で今の僕があるわけですが、随分と考え方も変わりました。

今からその当時を振り返れば、僕にも不安や恐れがたくさんありました。
そして、何よりも自信が無かったです。特に男としての自信が。
でも、それは決して認めてはいけない事項だったので(!?)、必然と感じられない感情が不満や愚痴となって口をついてました。
素直になれなかったんです。
それがアダになって、その後は精神的なバランスを保てなくなった時期が来たり、色んな不埒な男になったりもしていました。

『そして、ほぼ毎晩彼は「消えたい。死にたい。」と私に訴えてきます。』

そんな彼を見ていて、胸が苦しくなることもあると思うんですが、その一方で何か釈然としない気持ちも感じることはありませんでしょうか。

彼はとても厳しい反面、とても悲観的で、甘えているような感じもありますね。
精神的にはピアノさんに随分と依存しているような気もします。
(表面的、意識的にはピアノさんが彼に依存しているように見えるかもしれません)
その彼の依存がきつい分、ピアノさんはどうしてやることもできないような絶望を一緒に感じてしまうのかもしれませんし、一緒にいて不安になったり、重たい気分になってしまうこともあるのかもしれません。

でも、そんな状況って決してお互いのためにはプラスにはならないと思うのです。
共依存的な関係が二人の間にあるのかもしれませんね。

そんな関係にあるとなかなかピアノさんも彼の人生に希望を見ることができなくなってしまうと思うんです。

だから、ここでピアノさんにオススメしたいことの一つ目は、彼の可能性や長所をずっと見つづけてあげることです。
それは彼の人生に希望を見つづけてあげることであり、彼の本当の強さを信じてあげることだと思います。

『お互いの育った環境や感じていること、何でも話してきているつもりです。』

これは素敵なことですね。
付き合いが長いだけではなく、お互いのことをほんとうに知り合った仲なのでしょう。

『でも、彼の心のつらさや苦しい気持ちを理解しようと思ったところで、私にできることには限界があり、私自身の人生について考えても、この先今の状態ような彼のことをずっと支えてあげられるかどうか不安です。』

彼の気持ちを理解し、支え、助けようという思いも大切ですが、ピアノさんがこうして自分自身の人生について、考えていくことも本当に大切なことだと思います。

理想的な話になってしまうかもしれませんが、パートナーシップって私の幸せと彼の幸せが一致する必要がありますね。
そして、今のピアノさんはその限界を感じ始めているようですね。
僕はそのことがとても大切なことだと思います。

彼を支えたい、でも、できることには限界がある、この気持ちを応援したいです。
彼も本当に自分自身を見つめ、自分にできることを自分で学んでいく必要があると思うんです。
今彼は本当に生き方を変えるチャンスを与えられているようですね。

僕たちは自分自身の考えや観念によって自分を苦しめてしまうことがあります。
例えば「ミスをしてはいけない」という思いがあれば、ミスをした時点で必要以上に自分を責めてしまいます。
「上司に評価されなければならない」と思えば、自分のしたいこと、仕事に打ち込むことよりも、上司の顔色ばかりうかがってしまうかもしれません。

彼もずいぶんと自分の考えによって自分を苦しめているのではないでしょうか。
そして、その考えによって彼自身の魅力や良さがどんどん失われていくような、そんな気持ちもしませんか?
それはとてももったいない事のように思いますよね。

『また彼は、家族との仲も余り良くなく、いい加減な宗教で幼い頃の自分をあやつった母親、そしてその母親といつも喧嘩している父親に対して深い恨みを持っています。』

8年も長く付き合ってきたら、あるとき「まるで私って彼の母親がわりみたい」なんて感じることもあるかもしれません。
彼がお母さんからもらえなかったもの、それは愛情だったり、優しさだったり、自由にさせてもらうことだったり、色んなものをピアノさんから欲しがっているようなところもあるのかな、なんて思いました。

: 何とか彼を暗闇から救ってあげたいのですが、私にできることは一体何なのでしょうか。
: 彼はこのままでは本当に体も壊して精神的にさらに破綻してしまいそうです。。。

そうですね。彼だけじゃなくてピアノさんも・・・ね。

ピアノさんは彼に優しくしたり、愛情を注いだり、一生懸命関わったり、話を聴いたり、そういうことはすべてやってらっしゃると思います。

ただ、自分自身の楽しみや喜びについてはいかがでしょうか?
ピアノさんの趣味やしたいこと、どれくらいやってらっしゃいますか?
それらをピアノさんが、全然していない、とか思ってるわけではありません。
実はその要素、楽しむことが今一番彼に与えてあげられるものかな?って思うんです。

天の岩戸という日本の神話があります。
天照大御神が岩戸に隠れ、世界が真っ暗になってしまったときの話。
よろずの神様がその岩戸に集い、色んな手を使って天照大御神を岩戸から出そうとしますが、その岩戸はあまりに頑丈で、天照大御神が自分の意志で扉を開けない限りはダメなようです。

そんな中、ある神様がその岩戸の前で踊り始めます。
その踊りがあまりに楽しそうで、他の神様も一緒になってわいわい楽しく宴を催すのです。
そうすると岩戸に隠れていた天照大御神は「何だろう?」って興味をそそられ、ほんの少し戸を開けるんです。それを力持ちの神様が一気に開けてしまい、世界に光を取り戻す、というお話です。
有名なお話ですから、一度くらいは耳にされたことがあるかもしれません。
その岩戸はどんな力持ちでも開けられず、また、なだめたり、叱ったりしたところで天照大御神はそこから出ようとはしなかったんです。
これは人の心、彼の心についても同じことがいえるような気がします。
それくらい「楽しみ」「笑い」は人の心を軽く、オープンにさせる力があります。

ピアノさんが自分自身を楽しみ、自分の人生をもっと楽しみはじめた時、彼はそんなピアノさんを間近に感じて、最初は抵抗するでしょう。
でも、それでも楽しみ続けていたとしたら、彼は「いいなあ」って思い始め、「自分もどうしたらピアノみたいに楽しく過ごせるだろう」って考え始めるかもしれません。

真っ暗闇にいる彼の光にピアノさんがなってあげてください。

しんどいときはまた僕たちを頼ってくださいね。
ピアノさんがどんどん楽に自然に楽しめるようにいつでもサポートしますから。
がんばって下さい。

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