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質問自分の欲しいもの、好きなものがわからない

こんにちわ。ここのことは、ネットで知り合った友人の教えてもらいました。関西にはいいのがあるな~とちょっとうらやましいです。
私は4年前腎臓をわずらい、それからあまり無理のできない体になりました。何がきっかけで再発するか分からないけど、今はとりあえずクスリで押さえている、そんなカンジです。
こういうことは私にとって、とてもストレスですが、生きている限り、仕方ありません。
腎臓病、とくに私のような免疫疾患は「ストレス」が原因であると本で読み、それも知りつつ、私はストレスで病気になってしまったんだと、自分のバカさかげんに嫌になることがまだあります。
病気になって4年たった今も「どうして私ばっかり」という思いから抜け出せないでしるのです。入院していたときに比べれば、今は週3日だけど、働いているし、友達と旅行なんかにも行っています。
でも、私の心は病気になる前と同じでいつも満たされていなくて、寂しくて孤独なのです。

本音を語れるのは母親と、そしてネットで知り合った何人かの友人です。
学生時代の友達やら、今の職場の人には自分を出すことができません。
自分のからを破ることができず、見えない壁を越えられないっていうカンジです。飛び越えたらきっと楽で楽しいのに臆病な私はそれができないで、うじうじしているのです。
私は一人っ子で両親にはとても愛されていると思います。病気の私に両親はたいてい私の好きなようにさせてくれますが、小さいときと同じで、今は体のことが心配なのでしょうが、私が少し高いハードルに向かおうとすると、反対されます。そして、大概結果は母の言う結果になってしまい私はそれを恐れ結局行動に移しません。

この歳になってもまだ「親の意見」が気になって仕方ないのです。 母は普通より口うるさく、自分の思いどうりにならないと苛立つタイプで、とても強い人です。
私はどこかで母の言うことを聞いていれば間違いないと思っています。でも、社会に出れば母はいません。友達といて何か困ったことがあっても母はいません。
私は他人にとても自分があってしっかりしている、なんて言われることがあります。でも、今の職場では失敗ばかりで、不満があったり、侮辱されたようなことを言われたり、されたりして、それに怒りを感じてもそれを表すことができません。

友達のあいだでもそうでした。なんだかいつもいいように利用されて小ばかにされているように感じているのに、それに対し怒りを表すことができません。
でも、一緒にいる、他に一緒にいる人がいなくて寂しいから、でも溜めた怒りが爆発する。相手を憎み、怨む、仕返しをしてやりたい、だけど、できない、無視をする、関係を絶つ。でも、これで寂しいのは私だけで、相手は何でもないんですよね。自分達が私に言ったり、したりしたことはじょうだんで、私がちょっと言うと「ひどい」と言っておおげさに騒ぐ。

私は病気になる前まで、元気で明るいしゃべり好きな人間をずっと演じてました。確かにしゃべるのは好きです。「おもしろい人」と言われたこともあります。でもそればっかりじゃありません。しゃべり続けたのは沈黙が怖かったから。何だか相手がつまらなそうにしていることに罪悪感を感じてしまうのです。そして余計なことをしゃべり、バカにされる。

もうこんな自分は嫌です。
ほんとは心の底で自分のこと大好きなのに、違う私が「あんたみたなどんくさい子は誰からも愛されない」って言うんです。
だから、自分の一番好きなものも欲しいものもよく分からない。

男の人にだってちゃんと愛して欲しいのに、くっつきそうになると「私は好きじゃない」とこんなかっこいい人に好かれてるわけないと自分から逃げてしまったり、逆に最悪なパターンでただ、女が欲しいだけのもてない男から「付合ってやってもいい」とか、「病気でこれから一人でどうすんだよ」とか余計なお世話なことを言われます。
こういう人はみんなにそうだと言うのですが、そうでしょうか?私はいつもこういう損な役回りのような気がします。くだらない男から、もの欲しいように言われるなんて、私はそんなに餓えてるように見えるのかと、あんたなんて相手にするわけないでしょと言い返せば、薄ら笑いを浮かべられ、むきになってしまう私に向こうは自信満々です。

バカにされないで、自分らしく生きるにはどうしたらいいのでしょう。私の行動にはどこに間違いがあるのでしょう。

かおりさん 27歳 女性

回答 カウンセラー: 中村ともみ(退会)

かおりさん、こんにちわ。中村と言います。どうぞよろしく。

>関西にはいいのがあるな~とちょっとうらやましいです。
 
誉めていただいてありがとうございます。東京の方でも活動していますんで、そちらの方なら一度覗いてみてくださいね(^^)。もちろん大阪や神戸に来て下さるのは大歓迎です♪

さて、腎臓をわずらっておられるとのこと。それは大変ですね。解る気がします。
私は病気ではないのですが、子供の時の怪我が元で、今も不自由に思うことがあるのです。痛めたのが足なので、何時か歩けなくなるのではないかとか、また時には痛むので、この痛みとは永久に付き合わないといけないのだろうか、とかね。
実は今もお医者さんにかかっていて、これからどんなペースで通院しようか考えているところなんです。

>腎臓病、とくに私のような免疫疾患は「ストレス」が原因であると本で読み、それも知りつ  つ、私はストレスで病気になってしまったんだと、自分のバカさかげんに嫌になることがま だあります。
 
ストレスだけが原因でないかもしれないですが、そういう要因は強い、と言うことでしょうか。病気のこと、あまり詳しくなくってごめんなさい。
ただ、ストレスから身体的に病気になるというのは稀ではないと思っているんです。よく言われるのは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などですよね。
かおりさんの免疫疾患とは違う、と思われるかもしれないですが、「心」と身体は別々のものではないんだと思います。
かおりさんはこう言ったストレスに感じていることについて、どう表現しているのでしょう。聞いてみたいな、と思いました。

かおりさんについては、知性の豊かな方だという印象を持ちました。でも、いつも周囲に気遣っているという感じ。
明るく振舞うことで周りと親しくしようと努めている。でもどこかでそれは本当の自分ではないとずっと思っていたみたいですね。

では、かおりさん。
あなたが思う「真実の自分」とはどのようなイメージでしょうか?
臆病でうじうじしていて、親の意見が今でも気になり、こわがりでちっぽけ。そんな風に思っているのではないでしょうか。
でも、ほんとうにそうでしょうか?一緒に考えていきましょうね。 

臆病であるということは言葉を変えれば慎重な態度であるということではないですか?親の意見を今でも気にするということは、そうしないとお母さんが心配してくれているのに申し訳ない・・・。そのような気持ちからではないのでしょうか。
同じように性格について考えるとしても、こんな風に思ってみるとあなたの性格はこんな風に表現されます。
「慎重で優しい。周りに対していつも気遣いができる」
 こんな風に角度を変えて考えていきましょうか。 

>飛び越えたらきっと楽で楽しいのに臆病な私はそれができないで、うじうじしているのです
 
少し高いハードル、というのが具体的にどんなことなのかわからないのですが、それを越えないと次にいけないような感覚がかおりさんにはあるように思います。
でも、そのハードルを越えないと本当に次にいけなかったのでしょうか?あるいは、高いものだったのでしょうか? 
そのハードルを越えられない、ということを使って次に進む事を辞めていたのかもしれないなと、感じたんです。 

職場でもいやな思いをされているようですね。
失敗するのは誰にでもあることです。気にしなくてもいい、というのは簡単ですね。ここは、少し観点を変えてみましょう。
 
失敗を許されない、そんな感じを受けます。
では失敗を許していないのは誰でしょうか?
周りの方もそうでしょう。でも一番失敗に厳しいのは自分ではないでしょうか。
これは、私もそうでよくはまっているところです。人の失敗はさほどに思えないのに自分の失敗はとても辛く感じます。そして周りに責められると怒りが出ます。でも言わない。言えないんですね。
こう言う人は多いと思いますよ。もしかしたらあなたを責めていると感じている人の中にはそう感じている人もいるのかもしれません。
 
こうも思います。かおりさんにできると周りが思っていることについて、ミスをしてしまったとしたらどんな反応があるでしょうか。
「(できると思ってるのに)なんでできないの?がっかりよ」
こんな感じではないでしょうか。
 
周りの誰かの失敗にあなたが怒ってしまうとすれば、どんな時が多いか考えてみるのも良いのかもしれません。

怒りを感じて出せないということですから、中に中に溜め込んでしまっている感じがします。これはしんどいですよね。
 
でもね、怒りの持っているエネルギーは凄く大きいといいます。誰かを攻撃することに使ってしまったらそれこそ本当に死なせてしまうのでは、と感じるほどではないでしょうか。
かおりさんはきっとそのエネルギーを感じてしまっているんですね。で、封印しているような感じです。なので、内側で暴れ出すような感じがして、恐い。そんな感じがします。
そんなものは隠してしまおう。そう思うと無意識に正反対の事をしていると思うんです。それが、「馬鹿にされている」ような自分、という感じがします。でもどちらも、本当のかおりさんではないんですよね。 

それから、沈黙が恐くって喋ってしまうということについて。
黙っていられないで喋ってしまう。喋っていないと一人ぼっちのような感じ、でしょうか。沈黙は怖いですよね、不安になりますものね。よくわかります。
ついこの沈黙が恐くって自分から破るためになにか面白い事を喋ってしまう。すると、いつも沈黙を破る役が廻ってくる。
相手はそれを当たり前だと思ってしまうわけです。
 
かおりさんのしていることを色々考えてみましたよね。ここで気づいたことがあります。
かおりさんはいつも「役割」を演じてしまっているんですね。

お母さんの言うことをよく聞く子、元気で明るいしゃべり好きな人、いつも馬鹿にされているような私・・・。
その場その場で必要とされているキャラクターをかおりさんは敏感に察知して演じているかのように思えました。

先に、ストレスについて触れましたが、「本来の自分でない自分」でいる事に気づいてこのことがかなりストレスになっているように感じられるんです。 
 
>だから、自分の一番好きなものも欲しいものもよく分からない。
 
欲しいと思って望んでも手に入らなかったらとってもつらいですね。愛されたいと思っても愛されなかったらもう、死んでしまうんじゃないかと思いますよね。そういう気持ちからなのかもしれません。

でもね、これって初めから手の中にないものをなくすのがこわい、という感じのように思います。 
かおりさんが恋愛に関してどこか逃げ腰だったり、好きでもない人に「誤解」されているような感じはこういったところからも来ているようだと思うんですね。
 
好きでもない人には、どこかでその人を好きでないことに罪悪感があるのかもしれません。なので、心とは反対に相手に「誤解」されるような行動を無意識にしているのかも知れません。
実は、私がそうだったんです。気づかずにそれをしていたらしく、私からすれば「ひどい誤解」なんですが、相手は「そんなに俺が好きか」と取るらしいですね。本当に困ったことがありました。(*_*)
その時は、自分が罪悪感を持っているなんて思いもよりませんでしたから、なんでこうなるんやろ、と情けない気持ちでいましたが、たとえば相手の価値、いいところを見つけた上で、好きではないことを感じればこういった感じは少なくって済むかもしれませんね。

>ほんとは心の底で自分のこと大好きなのに、違う私が「あんたみたなどんくさい子は誰か  らも愛されない」って言うんです。

かおりさんはご両親に愛されていることはわかっているんですよね。
でもその愛し方が、「心配」に基づくもの、のような感じがしていませんか?かおりさんの欲しいものはもう、心配ではありませんね。

かおりさんがもらいたい愛情というのはこんな感じではありませんか。
「自分のことは責任を持ってやってくれているからかおりのことは放っておいても大丈夫」そういった信頼ではないですか。
 
今までは「間違いのない」お母さんの意見をきいてなんでもしてきていましたね。でも、社会や人間関係においてはお母さんはいないというところに、かおりさんは気がつきました。
凄いことだと思います。
気づかなくって周囲に「お母さん」がわりを探してしまう人も少なくないと思うからです。
 
かおりさんはお母さんのこの「心配」を自転車の補助輪のように感じているように思うんですね。自転車に乗れるようになるまでは補助輪がないととっても不安ですが、乗れ出すと邪魔になるような、そんな感じです。

長くなってしまいましたが、かおりさんの抱えている「問題」はかおりさん自身の「誤解」から来ているように思えました。
その誤解とはこんな感じです。

「自分は不完全な人間だ」「何かをしなければ自分は愛されない」「思うように振舞うと周りを傷つけてしまうのではないか」「欲しいものを望むだけの価値がない」

本当にそうでしょうか?誰もが陥りがちなところなんですが、「あんな素敵な人が!?」というように周りが思う人でもこの感じはあるんですね。これも方向を変えて見ることをお勧めします。

私達のワークショップでよくやるのは「相手の価値を見る」と言うことなんです。○○さんのここが良い、とか、好き、とかね。これはけっこう楽にできるんですよ。
でも、自分が価値を伝えられたときには、もう隠れたくなってしまいます。相手と目を合わせられなかったりするんですよね。如何に自分の価値を「受け取られない」か。つくづく思います。

かおりさん、難しいかもしれないですが、自分の良いところをもっと感じてみましょうよ。あなたは、本当の自分、価値を知っていると思うんです。その部分だけでなく、自分自身を信じることができたら、良いですね。

私は、かおりさんならいろんなことができると思うんですよ。体のことも、自分でよく知った上でできること、できないことを選べると思います。そのことをご両親に伝え、できる自分をもう一度信頼してみましょう。
ひとりでやるのはとても大変なことです。

私達はいつも応援しています。このコーナーだけでなく、カウンセリングやワークショップなど、色々お力になれることがあると思います。よければ使ってくださいね。


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