遠くにいる彼に何もしてあげられなくて・・

おつき合いしている彼のことでご相談させてください。 私は関東、彼は九州に住んでいるので、会えるのは月に1度くらい。 彼は非常に忙しい人で、私にほぼ毎日「辛い、身体がだるい、ろくろく眠れない」と訴えます。私は遠くにいて何もできないので、とても心配なのです。「しんどい」と言われるたびに、なぜかとても心苦しい気持ちになってしまいます。 また、彼は仕事のことで頭がいっぱいで、私の愚痴などを聞く余裕がまったくありません。それでなくとも、もともと愚痴を言われるのがキライなのです。で、私は「しんどい」という話が彼にはできず、辛い……。 お互い気を使ってばかりで、疲れてしまって関係がダメになっちゃうんじゃないかと気を揉んでしまいます。 彼の身の回りの女性の話を聞いていると猛烈に嫉妬してしまい、とっても苦しく、いやーな気持ちになる。 とにかく、苦しいのです。疲れてるんだろうな、と彼を気遣って自分の要求（もっと会いたいとか、話を聞いて欲しいとか）を言い出せなかったり、他の女性がものすごく魅力的に思えて彼の浮気を疑ってしまったり、自分がとてもちっぽけに思える。 私は彼のことがとても好きですし、彼も私のことを思ってくれているのがわかります。それだけにこんな状況が続くのかと思うと、とても悲しくなってしまうのです。 「彼を選択しつづける」ことしかないのでしょうが、辛い思いも我慢し続けなければならないのでしょうか。どうしてつき合っているんだろう、と疑問に感じてきました。 忙しい人とおつきあい（またはご結婚）なさっている方は、どうやっておりあいをつけているのかなぁ？

カレンさん　３１歳　女性

カウンセラー： 根本裕幸（退会）

ご相談ありがとうございます。根本です。 僕の奥さんからのご相談かと思ってしまいました（笑） 僕もよく「しんどい」を連発していた時期がありますし、また、仕事やカウンセリング、セミナーなどで多忙な生活を送っていますから、僕の奥さんも同じような気持ちになったことがたくさんあると思います。 >私は関東、彼は九州に住んでいるので、会えるのは月に1度くらい。 それは寂しいときも多いんじゃないでしょうか？ これだけでたくさんのものを我慢してらっしゃるんじゃないかなって 思ってしまいます。 僕の奥さんはかつて日米間の遠距離恋愛をしてた人でした。会えるのは年に２、３回。それを５年続けてて、たくさんたくさん我慢して、いい子をしてきたそうです。 >私は遠くにいて何もできないので、とても心配なのです。「しんどい」と言われるたびに、なぜかとても心苦しい気持ちになってしまいます。 遠いところに住んでいる恋人が「辛い」とか「しんどい」とかを連発されたら誰でも苦しくなってしまうと思うんです。 何も出来ない・・・って思いが強まりますね。 側にいたら背中をさすってあげたり、ご飯を作ってあげたり、Ｙシャツにアイロンをかけてあげたり、添い寝をしてあげたり、たくさんしてあげられるのに、遠いからゆえ、それもできない。 ただ、電話やメールで「頑張ってね！」って言うことぐらいしかできない。そう思ってやりきれなくなってしまうことも多いかも知れませんね。 でもね、もし、、、それが彼の狙いだったとしたらどうでしょうか？ もちろん、彼は無意識的にそういう態度を取ってしまうのかもしれませんし、しんどかったり、辛いのも事実でしょう。 でも、普通に考えて、自分が好きな人を苦しめたいってのは変態以外はなかなかいませんよね。 とすると彼には分かってほしいことがあって、でも、それを素直に伝えられないからそういう態度や言葉になってしまうと考えるのが筋ではないかなって思うんです。 つまり「お前が側にいてくれないからこんなに辛いし、しんどいんだよ。だから、こっちに来てくれよ。」というよな。 嫉妬させるのも同じかもしれません。「僕をこうして放っておいたら、他の女に盗られちゃうよ。早くおいでよ」って言いたいのかも知れません。 素直じゃないですよねえ・・・。でも、そんな気持ち、なかなか言える人っていないんです。残念ながら。 大人になるにつれて、素直な気持ちを表現すること、どこかに置き忘れてしまっているのかもしれません。 そして、ある意味これは彼の「甘え」かもしれません。でも、男の人にとって、というより、自立して頑張って頑張って生きている人にとって、「辛い」とか「しんどい」って言える相手が何人ぐらいいると思いますか？ ほとんどの人、一人もいません。会社でそれを口にしたら、「何やあいつ」って愛想つかされます。 同じように頑張ってる同僚を見たら、「そういう弱さは見せてはあかん、あいつだって同じ環境で頑張ってるんだから」ってそのしんどさをだまって飲み込んでしまうのかもしれません。 競争でもありますしね。愚痴も言わずに頑張ってる人の方が上司や周りの人にとっては好感度も高いですね。 だから、そういう意味でとれば、彼にとってカレンさんというのは唯一に近い頼れる相手なのかもしれません。 だとしたら、彼へのその素直になれない気持ちも含めて、受け止めてあげて欲しいと僕は思います。 でも、またカレンさんも彼のことだけじゃなく、自分の仕事や生活のことで、パンパンになってしまっているのも確かみたいですね。 「『しんどい』って言いたいのは私の方だわ」って言葉を何度も飲み込まれたんじゃないでしょうか。だから、受け止めてあげたいけど、受け止めきれない私がそこに一人いるのかもしれません。 彼に吐き出せるのが一番ですから、それを目標にしてみましょう。 でも、今の状況だとなかなかそれも難しいし、聴いてもらえないような感じもきっと強いと思います。 仮に今彼に「私もしんどい」って言ってみても、おそらく「何言うてる。俺の方が何倍もしんどいわ」「私だって辛いのよ。なんであなたは分かってくれないの！」と「しんどさ競争」が始まってしまうと思うんです。 これはもっと辛い状況を招いてしまいますから、今は忍耐が必要です。 我慢と忍耐って違うんです。 簡単に言うと我慢はネガティブな気持ちをまんま飲み込むこと、忍耐はネガティブな気持ちを感じながらも、その状況に合わせて口にしないことを選択することです。 「今は二人にとってそういう時期なんだ」という理解があれば、それも可能です。 ただ忍耐するのも何ですので、今後カレンさんがネガティブなことを彼に伝えられるようになるために練習をする時期にもしてしまいましょう。 僕たちはなかなか好きな人に嫌な気持ちを伝えられません。 そういうご相談も多いんですが、この場合嫌なことだけじゃなくて、彼のいいところや楽しいことを伝えてないことも多いみたいです。 だから、まずネガティブなコミュニケーションをするために、ポジティブなコミュニケーションを練習する必要があるんです。 「あなたは素敵よ」「今はしんどいと思うけど頑張ってね。私はあなたはすごく才能があると思っているんだからね！」などなど。 「しんどい」という彼に「素敵よ」っていうのは、なかなか勇気のいることかもしれませんね。でも、「本当のあなたはそんな人じゃない。今は何か歯車が狂ってしんどくなってるだけ。早く本当の自分に気づいて」という気持ちや自信があれば、それを伝えることもできますね。 もし、それくらいの気持ちや自信な無いってことは、きつい言い方をすれば彼の長所をあまり理解してない私が今ここにいる、ということです。 だとしたら、彼のいいところを見つける時期にすることもできます。 >私は彼のことがとても好きですし、彼も私のことを思ってくれているのがわかります。それだけにこんな状況が続くのかと思うと、とても悲しくなってしまうのです。 そうですね・・・。彼のこと、信頼したいのに疑ってしまったり、自分のことを思ってくれているのは分かるんだけど不安になってしまったり、彼のことを思うたびにそんな葛藤も一緒に上がってきてしまうのも、カレンさんにも余裕がない証拠なのかな。 『好きな人のことを考えると苦しい。』 これはほんとしんどいですよね。 自分を嫌悪したり、彼のことを悪く思ったりしてしまいます。 いっそ別れた方が楽なのかなあ、なんて妄想を抱いてしまうかもしれません。 :　また、彼は仕事のことで頭がいっぱいで、私の愚痴などを聞く余裕がまったくありません。それでなくとも、もともと愚痴を言われるのがキライなのです。で、私は「しんどい」という話が彼にはできず、辛い……。 たぶん、カレンさんも分かってらっしゃると思うんですね。ここが一番ネックだなあ、と。 自分のしんどさやネガティブな気持ちを彼が聞いてくれたらどんなに楽だろうってね。人間だからわがままも言いたくなるし、甘えたくもなるものです。 「言えない」「我慢しなきゃ」って辛いです。相手もしんどいんだからって思えば思うほど、余計しんどくなってめちゃくちゃしたくなるかもしれません。 距離が空いていて、体も心も疲れているとお互い気を使わざるを得なくなります。楽しい話がタブーになってしまうことも実はよくあったりもします。 ただ、気を使いたくなるほど大切な人だと感じてるってところはポイントだと思うんです。 彼を選ばなきゃ、と思うと余計苦しくなってしまうでしょう。 結婚してるわけじゃないですから、彼を選ぶも選ばないもカレンさんの自由です。選択の自由。彼を好きになるのも嫌いになるのも選択できます。 でも、嫉妬したり、気を使ったり、愚痴とか弱さを聞いて欲しいって思えたり、しんどい彼を助けられない無力感を強く感じたり、そういう気持ちがあるということは、裏返せばそれくらいカレンさんが彼のことをいとおしく、大切に思っている証拠でもありますね。 彼のことが好き、という気持ちをネガティブな思いで蓋をしたまま別れを選んでしまうと、後で後悔したり、執着したり、あまりいいことありません。 彼との付き合いを続けるにせよ、別れを選ぶにせよ、今のカレンさんに必要なのは彼への愛情とか好きな気持ちをもう一度感じてみることです。 彼のどんなところに惹かれたのか？ 遠距離でも構わないって思えたのは彼のどんな部分なのか？ 今よりももっともっとそれを感じることを自分に許してあげてください。 きっと今はその気持ちの上に辛いことが重なって蓋や漬物石のようになってしまっていて、好きだけどしんどい、お互い大切な存在なのにうまく行かない、という状況があります。 別れるのはいつでもできますから、１週間、１ヶ月ぐらいかけて彼のいいところをもう一度見てみましょう。 その上でもう一度ロマンスを！楽しい時間を！幸せになりたい！って思いが強くなってきたら、ここから下を読んでみてください（笑） 今の彼もカレンさんもお互いのことで精一杯になってしまっています。 この関係から抜け出して、幸せや楽しみや安らぎを得たいのであれば、カレンさんが変わる必要があります。自分を変えていくということです。 パートナーシップというのは見事なバランスを作ります。 一方がすごく弱さを出すと、もう一方は強くなります。 今彼がカレンさんに「しんどい」「辛い」って弱さを出してきてますね。だから、カレンさんはそれを受け止める側に回らざるを得ません。 そうしないと二人とも倒れてしまうからです。 この点からサポートさせていただくとすれば、カレンさん自身が自分の中の弱さ、特に自信の無さを見ていくことがポイントになります。 嫉妬したり、気を揉んだり、そういう感情って逃げてしまいたいくらい嫌な感情だと思うんですね。でも、そこから目を背けてしまうと、その感情はもっともっと大きくなっていきます。１ヶ月前よりも今の方が嫉妬や不安が強くなったような気はしませんか？ だから、その嫉妬を感じて、あるがままにしておいてください。 「ああ、また嫉妬してるなあ」とだけ思っていてください。 何かでごまかしたり、考えないようにしたりするのはやめてみましょう。（僕たちは無意識的に嫌な感情から逃げるためにごまかしてしまうものなんです。） そして、そのままで「なんでやろ？」とか「ああ、以前もこんな感じになったことがあるかもしれないなあ」とか思ってみてください。 たぶん、そこに傷があって、彼のそんな態度がカレンさんの古傷を刺激して、この嫌な感じを作り出していると思うんです。 そうなってくると問題は彼ではなくて自分、今ではなくて過去に変わっていきます。そして過去のその感情は今起きているものに比べたら許しや手放しも楽にできます。 誰かカレンさんを傷つけた人がいるのであれば、今その人を許すときです。 そして、もう一つ、お互いがしんどいときには必ず同じ感情で二人が苦しんでいるものです。ただ、その感情へ至るアプローチはほとんど違いますから、なかなか気づき難いものですが。 一方が無力感で苦しんでいるのであれば、もう一方も同じくらい強い無力感で苦しんでいます。 カレンさんが彼のことを助けられない、という無力感を感じているとすると、彼はカレンさんに対してというよりは、仕事や周りの人間関係において同じような無力感を感じているのかもしれません。 「恋愛」「仕事」と入り口は違っているけど、同じような無力な自分を感じて苦しんでいるというわけです。 一度彼の話、彼が何でそんなに苦しんでいるのか？を考えてみて下さい。 たくさん辛い話をしてくれるんですよね。だとしたら、どういう感じなのか、また、なんでそうなっちゃうのかを聞くこともできますね。 そうすると二人の間でネガティブな感情が共鳴しあっていることに気づいてしまうかもしれません。 「ああ、私とおんなじなんだ、この人も」ってほんとに思えたとき、彼のことが大事であればあるほど、カレンさんの中に「何とかしたい！」ってエネルギーが湧き上がってきます。 「よっしゃ、じゃ、今から九州まで行くわ！待っててね！」 って口を突いて出てしまうかもしれません。それは紛れも無く愛情だと思うんです。 :　忙しい人とおつきあい（またはご結婚）なさっている方は、どうやっておりあいをつけているのかなぁ？ 僕たちは何かと忙しさを理由にしてしまうものなんですが、仕事やプライベートの多忙さよりも、パートナーシップ、つまり彼との関係を大切にしたい、と思うこともできます。 時間は作るものってよく言われますけど、忙しいなら忙しいなりに彼との関係を縮めていく方法はたくさんあると思うんです。 忙しさでイライラが募るとつい大切な人や自分を傷つけてしまいます。 彼との関係を縮めることを「したい！！」って強く思うだけでＯＫです。 後はエスカレータのように勝手にものごとは進んでいきます。彼のことを考えたい時間が増えてきたり、彼との時間をより大切にする自分が勝手に生まれてきたりします。 そしたら今日僕がいろいろ書いてきたことを「やってみよう」って思える時間も出来るかもしれません（＾＾） 色々な方法を紹介してしまって「いったい私はどうすればいいの？」って思われてるかもしれませんね。そしたらごめんなさい。ちょっと気合を入れすぎたかもしれません（笑） 今のカレンさんにとって大切したいものって何でしょう？ まずはそこからスタートしましょう。いくつあっても構いません。 そして、次にその想いを強く抱きましょう。そうすると時間が自然に生まれてきますから、コミュニケーションや彼の価値を見ることを始めて見てください。 それでは。

□現在、こちらのサイトでは、ご相談は受付けておりません。
□当スクールのカウンセラー養成コースで学んだカウンセラーのサイト（カウンセリングサービス）にも無料相談コーナーがございますので、そちらもご覧ください。
□カウンセリングサービスでは、毎月1日・15日の9:00-21:00にご相談を受付けております。 (1/1と8/15はお休みです） ご希望の方は、無料相談コーナーをご覧ください。