「障害」を持つ彼に気を使ってしまう・・ | |
こんにちは。相談したいことがあるんです。車椅子の彼がいます。
私は車椅子だからとか障害者だからというような特別視する感覚はないんです。ただ、車椅子の彼氏は初めてなんです。 彼には、健常者と違った見方だとか、思い、みたいのがあると思うんです。男のプライドとか。。私が気づかないような事が。。 SEXにしても健常者と違ったコンプレックとか。。。 そういったことを口には出さないけれど、出さないだけに心配になってしまいます。求めては来るけれど、どこか踏み込めれないようで。。 私の中で、傷つけるような事は言っていないか?とかちょっとだけ、立ち止まってしまう事があります。 繕ってても良いことにならないから、私は私でいいんだ、って思うのですが。。 車椅子の彼が好きです。この人が彼氏で嬉しいです。 ただ単にのぼせ上がってるわけではないんです。一緒に楽しい時間を過ごせていけたらな、って思ってます。 静かな心でいる時に自然と、彼に対するうれしさや幸せな気持ちが出てくるんです。大切にしたい人です。 健常者の私が気をつけなければならない事とかアドバイスがあったらお願いします。 |
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瑠央さん 30歳 女性 |
カウンセラー: 中野知枝(退会) |
瑠央さん、こんにちわ。中野です。ご相談ありがとうございます。
メールを頂いて、すごく心の純粋な方だな、と感じられますし、何か人として忘れていた感情を思い出されるようでうれしいです。 本当にありがとう。 「車椅子の彼」の相談ということですが、神戸メンタルサービスでスタッフとして頑張っていらっしゃる前川トレーナーをご存知でしょうか? 彼は現在、車椅子の生活をしています。前川氏はいろんな現実を生きてこられた方です。 前川トレーナーからの助言も交えてお話させて頂きますね。 まず、瑠央さんの彼自身のことをお話します。 車椅子の生活を強いられる様になった原因はわかりませんが、障害を受け入れるようになるには時間もかかるし、乗り越えられるようになるまではそれまでの段階があるようです。 「何年障害者でいるのか?」という時間の問題ではなく、「その障害にどれだけ取り組んできたか?」です。 彼も今までの経験で自分が障害者だということを責めてきただろうし、その為に失ってきたものもあるでしょう。 ことあるごとに挫折を感じ、そして「仕方がないこと」と否定的な感情を肯定的にしようと努力してきたように思います。 そんな風にして、次第にありのままの自分を受け入れて行くようになります。 書くのは簡単ですが、ここまでくるのには本当に「生か死か」苦しんできたでしょう。 すごく頑張ってきた彼だと思います。 ですから瑠央さんは彼を好きになったんですよね・・。 彼に対して瑠央さんが一番悩んでいる「どう接したらいいのか?」ですが、彼としては普通の健常者のように扱って欲しい気持ちが強いのではないでしょうか? 瑠央さんもおっしゃるとおり、何か気を使ってしまう自分がいるのは当然です。 彼が口に出さないからこそ、余計に心配してしまいます。もちろんです。 でも、 彼にとってはその行為を瑠央さんに受けとめて欲しいのではないでしょうか? 今まで頑張ってきた自分だからこそ、余計に瑠央さんには心配をかけたくない、そんな彼の声が聞こえてきそうです。 でも、やはり不安を感じたりしてしまうときもありますよね。 そういう時にこそ、彼の持っている力を信じてあげて欲しいのです。 心配するよりも信頼してあげて欲しいんです。 そこでは相手が障害者だろうが健常者だろうが関係ありません。 瑠央さん自身が「障害者」であることを問題にしていると、彼に言いたいことも我慢してしまいますし、その事で彼自身も障害を目の当たりにしてしまい、傷ついてしまいます。 瑠央さんが「彼の為にした事」が彼にとっては傷になってしまうんです。 瑠央さんがまず、障害の問題を手放してあげて下さい。 それでもどうしても心配や不安を感じてしまう・・。 でも、そうしながら、彼を選び続けることによって、彼と一緒に障害を乗り越えて行けるのだろうと思います。 前川トレーナーの話ですが、『「車椅子は接着剤」の話にたどり着くまでには、いろんなことを経験し乗り越えてゆくことが必要です。あれを見て感動するのは、健常者と、用意が出来た人なのです。』 と話してくださいました。 前川トレーナーは、ふとした時に「あ、そういえば車椅子だったんだ」となぜか車椅子に乗っていることすら忘れさせてくれるぐらい、普通の生活をしています。(もちろん車椅子は乗っているんですけどね) それだけ今までいろんな学びをされ、障害を乗り越えて来られました。 そこまでたどり着くにはいろんな人のサポートがあり、パートナーと乗り越えていくことを現在もされています。 障害は一人では越えることはできないんですよね。 自分を受けとめてくれる人がいるから、一緒に頑張ってくれる人がいるから乗り越える事ができるんです。 瑠央さんに出来ること、それは彼をありのままに受け入れることでしょう。 そして、彼と共に障害に取り組んで行くことです。これは生涯の課題となりますが。 なぜ車椅子の彼と付き合っているのか、それを問題が浮上するたびに考え、その答えを受け入れ、そして取り組んでいく、そして手放す。 何回も何回もそれを繰り返すたびに、次第に障害という問題が問題ではなくなってくるでしょう。 瑠央さんが感じている「この人が彼で嬉しい」この気持ちを大事にしてくださいね。 人を好きになる時って、はじめは理由がありますが、次第になぜだかわからなくなっちゃいますよね。 「好きだから好き!」それが理由になるでしょう。 瑠央さんが彼を好きになった理由が無くなる時、彼といい関係になっていると思います。 そして、瑠央さん、彼を障害から解放してあげられる人を目指して欲しいです。 「あ、棚の上にある箱、取ってくれる?」 「駄目やん。俺立たれへんもん」 「そうだった、忘れてた!」 「お前な~。俺は車椅子やねんで~(笑)」 こんな会話が出来るといいですよね。 二人とも障害が問題とは思っていないからこそ、言い合える関係です。 瑠央さんなら必ず出来ると思いますよ。こんな良い関係を 二人で築いていって下さいね。 それが彼に対してできることだと思います。 |
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