子供同士の中が悪い。私に原因があるの? | |
高1の娘と中3の息子の仲が悪くて困っています。 もう8年以上口も利いていなく、いろいろ手を尽くしたのですけど、まったくだめです。 私が、娘と仲良くすると息子がやきもちからか、すぐキレテしまいます。逆も同じ状態です。 二人とも、それぞれ学校でも家庭でもとてもまじめで、友だちも多く明るい性格です。が、きょうだい二人になると、嫌味をいったり、部屋に閉じこもったりしてしまいます。 親子ですので仲良く暮らしたいのですが、母親として、どのような態度でいたらよいか教えてください。 以前娘から聞いたことがあります。 「弟が一番かわいいんでしょ。何にも出来なくたって怒られないし・・・・」 息子から「俺も話ししたいけど、何かムカツク。早く家を出て行ってほしい」 小さい子なら話し合うことも出来そうですが、高3と中3の難しい年頃です。とくに弟の方がキレて取り返しのつかない事をしてしまうんじゃないかと。 母親として取り越し苦労だと思うんですけど、心配です。きっと、私に原因があると最近思うのです。どうしたらよいのでしょうか?お願いします。 |
|
北山さん 40歳 女性 |
カウンセラー: 中原志帆(退会) |
北山さん、ご相談ありがとうございます。カウンセラーの中原です。よろしくお願い致します。
最近のニュースをご覧になって、さらに心配の度合いを濃くされていませんでしょうか。 メールを読ませていただいて、まず初めに感じましたのは『お父さんはどうされているのだろうか?』ということでした。 各ご家庭それぞれ色々な事情や状況がお有りのことだと思います。死別、離婚だけでなく、単身赴任または仕事の忙しさため家庭のことは奥さんに任せる形になっている場合などもあるでしょう。 また性格として、あまり感情を表に出さない方もいらっしゃることでしょう。ここでは、そういった状況は特に取り上げません。 注目したいことは『お父さんの存在があまり感じられない』もしくは『父親の不在』からくるのではないかと思われる家庭内のバランスの狂いについてです。 お子さんにとって、ご両親の存在はできる限り必要ではないでしょうか。しかし両親が揃わない場合、自然と一人が二役をこなそうとすることが多いのではないかと思います。 そこで、『母でもあり父でもある』というのが理想なのでしょうが、ときには『(母なのだから)父でもないが、かと言って母でもない』という状況になってしまう場合もあるのではないかと思います。 するとお父さんが居ないだけではなく、お母さんまで居ない感覚にお子さんからしてみれば、寂しさは当然のこと欠乏感や怒り、不安や焦りを感じたりするのではないでしょうか。 そして、せめて目の前に居るお母さんだけでも取り戻そうとするのではないでしょうか。 また『お父さんの不在』は娘さんからすると『男性(または男性性)の信頼感』を学んだり気づいたりする機会を失うだけでなく、『男性(または男性性)への不信』を心に植え付けることになってしまう可能性もあります。 すると身近な男性から攻撃の対象になってしまうことになるのではないかと思います。 つまり弟である息子さんです。血の繋がりがある分まるで父親の分身のように感じるのではないでしょうか。 息子さんにしてみれば『男性(または男性性)の在り方や責任』を学ぶ機会を失うのではないでしょうか。これが頼り無さのように感じられ娘さんの攻撃の的になるのではないかと思います。 あと『存在感のないお父さん』には『しっかりもののお母さん』がセットになっている場合が多く見られます。 そんなひた向きなお母さんはお父さんの分まで一生懸命家庭のために頑張られることと思います。 とても自然なことと思いますが、お母さんが頑張ってやればやる程、お父さんの居場所は無くなり、ますます存在感が無くなっていくといったことが生じてしまうのではないかと思います。 またお母さんからしても長い間努力をし続けていると、ふとした瞬間に『もっとしっかりしてくれていれば』とか『少しは家庭の事にも気を使ってくれても良いのでは』等、お父さんに攻撃的になってしまったり無意識に攻めるような仕種、表情を向けてしまったりすることが起こるのではないでしょうか。 お子さん達はよくできたお母さんに感謝や尊敬、愛情を持つ反面、気づいてないかもしれない心の奥にあるお父さんを求める部分が『何故お父さんを取り戻してくれないのか』とか『お母さんがお父さんを追い出したのではないの』と感じている場合があるのではないかと思います。 分かっていてもお母さんにぶつけることはされないでしょうし、また気づいていない場合も多いでしょう。するとそこには葛藤が生じます。 葛藤は訳の分からないイライラ感や怒りの姿を取り、発散されず溜まっていくように思います。 そして、そんな怒りや葛藤を持っていることに罪の意識を抱く事にもなるのではないかと感じます。 お母さんもお子さん達も頑張っておられるのだと思います。でも、頑張り過ぎて余裕が無くなっている状態なのではないかとも感じます。 みんな一人で背負い込もうとされてはいませんでしょうか。 誰かを助けたい一心で『助けてほしい』等と求めることはできないと思ってはいないでしょうか。 さて『話し合いはできない』とのことですが、逆なのではないでしょうか。 お子さん達はもう充分に分別をわきまえているお歳ですよね。話し合いはできます。ただ話し合いの内容が少しそぐわなかっただけではないでしょうか。 お子さんに対して『もっとこうするべきではないの』とか『もっとこうしたら』という意見ではなく、『今私はこんな感じなの』とか『本当はこうしたいの助けてくれないかな』とご自分の思っていることを素直に話してみてはいかがでしょうか。 お子さんを子どもとして扱うのではなく、一人の人間(大人)として信頼を持って接してみて下さい。 そうすることによって子どもとしてお母さんに甘えるのではなく、一人の女性と男性としてお母さんを支えてみようという気持ちへ移行されるのではないかと思います。 もしこれができたならそれは自分への自信へともつながるのではないでしょうか。 本当の意味での自立へとお子さんが迎えるようにサポートしてあげて下さい。 北山さんはお母さんとして自然にしていらっしゃればよろしいのではないかと思います。あまりご自分をお責めにならず、自信を持って愛情を与えていってあげて下さい。 それでは、またどうすればよいか分からなくなったときにはご相談下さいね。 |
□現在、こちらのサイトでは、ご相談は受付けておりません。
□当スクールのカウンセラー養成コースで学んだカウンセラーのサイト(カウンセリングサービス)にも無料相談コーナーがございますので、そちらもご覧ください。
□カウンセリングサービスでは、毎月1日・15日の9:00-21:00にご相談を受付けております。
(1/1と8/15はお休みです) ご希望の方は、無料相談コーナーをご覧ください。